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脳梗塞で足がつることはある?前兆と後遺症の違い、受診の目安を解説

脳梗塞で足がつることはある?前兆と後遺症の違い、受診の目安を解説

「脳梗塞で足がつる」と言った場合、「最近、足がよくつるけれど、何かの病気ではないか?」「脳梗塞の前兆で足がつると聞いたことがある」と脳梗塞の予兆として不安に感じておられたり、脳梗塞を発症した後に起こる、足のつっぱりやこわばりに悩まれている方もおられるかもしてれません。

脳卒中の前後、真逆の場面での悩みですが、それぞれ分けて解説してまいります。

予兆として注意したい症状、また脳梗塞の発症時や後に起こる痙縮、こむら返りといった症状、それぞれについて受診の目安や治療について解説してまいります。いずれも自己判断で様子を見続けず、気になる症状がある場合は医師への相談を優先されることをお勧めします。

この記事を読んで分かること

☑ 足がつる症状と脳梗塞の関係
☑ 脳梗塞の前兆として注意したい足の異変
☑ こむら返りと脳梗塞後の痙縮の違い
☑ 足がつるときの対処法と受診の目安
☑ 痙縮の治療や再生医療を検討する際の注意点

 

脳梗塞 足がつる

 

脳梗塞で足がつることはある?

脳梗塞と足がつる症状には、まったく関係がないとはいえません。ただし、足がつることだけで、脳梗塞の前兆や発症を判断することはできません

一般的に「足がつる」と呼ばれる症状は、ふくらはぎなどの筋肉が急に強く収縮する「こむら返り」を指します。筋肉の疲労や水分不足、冷え、加齢、服用している薬など、さまざまな要因によって起こります。

脳梗塞を発症すると、脳から手足へ送られる運動の指令に障害が生じることがあります。発症時には、片側の足に力が入らない、しびれる、足を持ち上げにくいといった症状が現れる場合があります。

脳梗塞を発症した後には、「痙縮(けいしゅく)」によって、足がつるように感じることもあります。痙縮とは、筋肉の緊張が必要以上に高まり、足がつっぱったり、動かしにくくなったりする状態です。

「脳梗塞で足がつる」という疑問を考える際は、次の2つを分けて考える必要があります。

  • ● 脳梗塞の発症前や発症時に現れた足の異変
  • ● 脳梗塞を発症した後に起こる足のつっぱりや痙縮

脳梗塞の前兆や初期症状として特に注意したいのは、
→ 足のつりそのものではなく、「突然起こる片側の脱力、しびれ、歩きにくさ」などの神経症状です。

 

足のつりだけでは初期症状との判断はできない

夜間や運動後に足がつったとしても、それだけで脳梗塞の前兆とは判断できません。足のつりは、脳とは関係のない原因でも比較的よく起こるためです。

主な原因として、次のようなものが考えられます。

  • ・運動や長時間の歩行による筋肉の疲労
  • ・発汗、下痢、嘔吐などに伴う水分不足
  • ・加齢や運動不足による筋肉の変化
  • ・寒さや同じ姿勢が続くことによる影響
  • ・糖尿病や末梢神経障害
  • ・腰部脊柱管狭窄症などの腰の病気
  • ・足の血流に関係する病気
  • ・肝臓、腎臓、甲状腺などの病気
  • ・利尿薬など、服用している薬の影響

ただし、「よくある足のつりだろう」と決めつけることにも注意が必要です。

足がつる症状に加えて、片側の手足が急に動かしにくくなった、ろれつが回らない、まっすぐ歩けないといった変化があれば、一般的なこむら返りとは異なる可能性があるからです。

症状が繰り返す場合は、次の内容を記録しておくと診察時の参考になります。足のつりが何度も起こる、痛みやつっぱりが長く続く、歩行に支障が出ている場合は、医療機関へご相談ください。

 

脳梗塞を疑う足の異変

脳梗塞について注意したいのは、足がつること自体よりも、片側の手足や顔に突然現れる脱力・しびれ、言葉や歩行の異常です。

脳梗塞は、脳の血管が詰まって血液が届きにくくなり、脳の働きに障害が生じる病気です。障害された部位によって症状は異なりますが、体の左右どちらか一方に変化が現れることがあります。

足に関係する症状として、次のような変化に注意してください。

  • ・片方の足に急に力が入らなくなった
  • ・片膝が突然崩れるようになった
  • ・片足を引きずるようになった
  • ・足を持ち上げにくくなった
  • ・片側の手足が急にしびれた
  • ・急に立てなくなった
  • ・まっすぐ歩けなくなった
  • ・強くふらつき、体を支えられなくなった

腰や関節、末梢神経の病気でも、しびれや歩きにくさが現れることはあります。しかし、脳卒中による症状は突然起こることが多く、顔のゆがみ、腕の脱力、言葉の異常などを伴う場合があります。

症状が短時間で消えた場合も、一過性脳虚血発作などの可能性があります。症状だけで原因を判断することはできないため、元に戻ったからと安心せず、速やかに医療機関を受診してください。

 

FASTに当てはまれば救急要請

顔のゆがみ、片側の腕の脱力、言葉の異常が突然現れた場合は、脳卒中を疑って救急車を呼んでください。脳卒中の代表的な症状を確認する方法として、「FAST」という合言葉があります。

FASTに当てはまらない脳卒中もあります。突然歩けなくなった、強くふらつく、物が二重に見える、視野が欠ける、意識がもうろうとするといった場合も、速やかな救急要請が必要です。

症状が軽くても、自宅で治まるのを待ったり、自分で車を運転したりすることは避けてください。救急車を呼ぶ際は、症状が始まった時刻を伝えます。正確な時刻が分からない場合は、「最後に普段どおりだったことを確認できた時刻」を伝えましょう。

 

痙縮で足がつっぱる仕組み

脳梗塞後に足がつっぱる原因の一つが、「痙縮」です。

手足を動かすとき、脳や脊髄は、筋肉を収縮させる働きと緩める働きを調整しています。脳梗塞によって、この調整に関わる神経経路が障害されると、筋肉が伸ばされたときの反射が強く出やすくなり、筋緊張が高まることがあります。

足に痙縮が起こると、次のような変化がみられる場合があります。

  • ・膝が伸びたまま曲げにくい
  • ・足首が下向きになり、かかとを着けにくい
  • ・足の指が内側に曲がる
  • ・歩くと足がつっぱる
  • ・足を動かそうとすると抵抗を感じる
  • ・足首が小刻みに繰り返し動く
  • ・着替えや入浴、歩行が難しくなる

本人が「足がつる」と表現していても、痙縮だけでなく、一般的なこむら返り、関節拘縮、痛みなどが含まれている場合があります。症状の種類は、医師の診察やリハビリテーション専門職による身体機能の評価をもとに判断されることになります。

 

足がつるその他の原因

脳梗塞を経験した人であっても、足のつりがすべて痙縮によるものとは限りません。

筋肉の疲労、水分不足、活動量の変化、服用している薬、腰や末梢神経の病気、足の血流障害などが関係することもあります。また、電解質の変化や全身の病気が背景にある場合もあるため、症状が頻繁に起こるときは診察を受けることが大切です。

次のような点を確認しておくと、診察時の手がかりになります。

  • □ 片足だけか、両足に起こるか
  • □ 痛みを伴うか
  • □ 何分程度続くか
  • □ 睡眠中、歩行中、運動後など、いつ起こるか
  • □ しびれや筋力低下を伴うか
  • □ 最近開始・変更した薬があるか
  • □ 足の冷え、腫れ、皮膚の色の変化がないか

原因を自己判断して、サプリメントや市販薬を使用することには注意が必要です。腎臓病などの持病や服用中の薬がある場合は、医師または薬剤師へ相談すると安心です。

 

救急要請・受診の目安

足の症状があるときは、緊急性に応じて対応を分けて考えます。

救急車を呼ぶ症状

次の症状が突然現れた場合は、脳卒中などの緊急疾患を疑い、救急車を呼んでください。

  • □ 片側の手足に力が入らない
  • □ 片側の顔がゆがむ
  • □ ろれつが回らない
  • □ 言葉が出ない、話を理解しにくい
  • □ 急に立てない、歩けない
  • □ 物が二重に見える、視野が欠ける
  • □ 意識がもうろうとする

尚、症状が短時間で消えても、速やかな受診が必要です。

 

早めに医療機関へ相談する症状

次のような変化がある場合は、かかりつけ医や専門医へ早めに相談してください。

  • □ 足のつりやつっぱりが急に強くなった
  • □ 新たなしびれや筋力低下が加わった
  • □ 足が腫れて熱を持っている
  • □ 足が冷たい、白い、紫色になる
  • □ 痛みで眠れない
  • □ 歩行や着替えが難しくなった

息苦しさや胸の痛みを伴う場合は、救急要請を検討してください。

定期受診時に相談できる症状

以前から続いている足のつっぱりや、生活への影響が小さい症状であっても、頻度が増えた、関節が動かしにくくなった、装具が合わなくなった場合は、次回受診時に相談しましょう。

 

脳梗塞後の「痙縮(けいしゅく)」の治療

痙縮の治療は、筋肉の緊張を弱めること自体が目的ではありません。歩きやすさ、痛み、着替えや入浴のしやすさ、介助の負担などを確認し、本人の生活上の目標に合わせて検討しなければなりません。

治療には、リハビリテーション、姿勢の調整、装具、内服薬、ボツリヌス療法などがあります。

ボツリヌス療法は、緊張の強い筋肉にA型ボツリヌス毒素製剤を注射し、局所の筋緊張を一定期間和らげることを目的とする治療です。適応となる筋肉や投与量は、症状と治療目標に基づいて医師が判断します。

効果の程度や持続期間には個人差があります。また、注射部位の痛みや筋力低下などが生じる場合があり、まれに飲み込みや呼吸に関わる症状が報告されています。治療後に飲み込みにくさ、息苦しさ、強い脱力などを感じた場合は、速やかに医療機関へ連絡してください。

治療によって筋緊張が変化しても、それだけで歩行や日常動作が変わるとは限りません。治療後の状態に応じて、リハビリテーションや装具の調整を組み合わせます。

 

再生医療を検討する場合

脳梗塞後遺症に対しては、細胞を用いた治療について研究や臨床での検討が行われています。ただし、再生医療を受ければ、足のつり、痙縮、麻痺が改善するとは限りません。

再生医療は、脳梗塞後の標準的なリハビリテーションや再発予防を置き換えるものではありません。足がつる、つっぱるという症状だけで適応を判断することもできないため、まず症状の原因を確認する必要があります。

治療を検討する際は、厚生労働省への治療科目の届出や経験、実績を基にご判断ください。また、何より幹細胞治療などの場合は細胞培養、投与方法、予想されるリスク、効果の限界、費用、治療後のリハビリテーションなどを包括的に説明を受けるべきです。

幹細胞治療、PRP療法、エクソソームを用いた施術は、それぞれ内容が異なります。名称だけで判断せず、何を使用し、どのような目的で行う治療なのかを確認しましょう。

 

脳梗塞後の足のつっぱりには治療法がありますか?

痙縮の程度、麻痺の状態、生活への影響に応じて、リハビリテーション、装具、内服薬、ボツリヌス療法などが検討されます。

どの方法が適しているか、どの程度の変化が期待できるかは人によって異なります。医師やリハビリテーション専門職による評価を受け、生活上の目標に合った方法を選ぶことが大切です。

 

よくある質問

Q.足がつるのは脳梗塞の前兆ですか?

足がつることだけで、脳梗塞の前兆とは判断できません。筋肉疲労、水分不足、冷え、薬の影響などでも起こります。

ただし、片側の手足の脱力やしびれ、顔のゆがみ、言葉の異常、急な歩行障害を伴う場合は、脳卒中の可能性があります。症状が突然現れたときは救急車を呼んでください。

Q.片足だけつる場合は危険ですか?

片足だけがつるからといって、脳梗塞とは限りません。筋肉の疲労、腰や末梢神経の病気、足の血流障害などでも片側に症状が現れることがあります。一方、片足のつりに突然の脱力やしびれが加わった場合は注意が必要です。症状の始まり方や一緒に現れた変化を確認しましょう。

Q.脳梗塞後の足のつっぱりは治りますか?

経過は、脳梗塞で障害された部位や麻痺の程度、痙縮の強さなどによって異なります。

リハビリテーション、装具、内服薬、ボツリヌス療法などによって、つっぱりや生活上の負担の軽減を目指せる場合があります。ただし、治療の効果には個人差があり、適切な方法は診察や評価に基づいて選択されます。

Q.足がつったときは伸ばしてもよいですか?

一般的なこむら返りでは、収縮している筋肉をゆっくり伸ばすことで和らぐ場合があります。

脳梗塞後の麻痺や痙縮、関節拘縮がある人は、無理に伸ばすと筋肉や関節を傷める可能性があります。医師や理学療法士などから、安全な動かし方の指導を受けてください。

Q.足のつりは何科を受診すればよいですか?

突然の片側の脱力、顔のゆがみ、言葉の異常を伴う場合は、診療科を選ぶ前に救急車を呼びます。

慢性的に足がつる場合は、まずかかりつけ医や内科へ相談するとよいでしょう。脳梗塞後の痙縮が疑われる場合は、脳神経内科、脳神経外科、リハビリテーション科などが相談先になります。

Q.脳梗塞後遺症に再生医療を受けられますか?

症状や全身状態、発症からの期間、治療内容などによって判断が異なります。足がつる、つっぱるという症状だけで適応を決めることはできません。

脳梗塞後遺症に対する再生医療は、自由診療として提供されるため、期待できる可能性だけでなく、医学的根拠、リスク、限界、費用、治療後のリハビリについて説明を受けましょう。まずは信頼できる医療機関にご相談ください。

当院は再生医療専門のクリニックで厚生労働省への届出を済ませた安心できる治療を提供しています。まずは、お電話やメールを利用した無料相談にてお問合せください。

 

まとめ・脳梗塞 足がつる

足がつる症状だけで、脳梗塞の前兆や再発を判断することはできません。一般的なこむら返りは、筋肉疲労や水分不足、冷え、薬の影響などでも起こります。

一方で、片側の手足の脱力やしびれ、顔のゆがみ、言葉の異常、急な歩行障害を伴う場合は、脳卒中の可能性があります。症状が一時的に消えた場合も、自己判断で様子を見ず、速やかに医療機関へ相談してください。

脳梗塞後に足がつる、つっぱる場合は、痙縮だけでなく、活動量の変化や別の病気が関係していることもあります。原因に応じて、リハビリテーション、装具、薬物療法、ボツリヌス療法などが検討されます。

再生医療を検討する際も、標準的な治療や再発予防を中断せず、効果の限界、リスク、費用を確認することが大切です。まずは現在の症状の原因を明らかにし、主治医や専門医と相談しながら適切な治療を選びましょう。

 

監修:医療法人香華会リボーンクリニック

 

脳卒中の再生医療

 

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