股関節

リボーンクリニック 大阪院の股関節

股関節が痛い時やってはいけないことと!悪化を防ぐ正しい対処法

この記事の内容
  1. 股関節が痛い時やってはいけないことと、放置するリスクを解説
  2. 股関節が痛い時やってはいけないことは?
  3. 股関節が痛い時、やってはいけないこと!その理由
  4. 股関節が痛い時やってはいけないことを続けると・・・
  5. まとめ|股関節が痛い時は、やってはいけない正しい知識と行動を
  6. よくある質問 Q&A|股関節が痛い時やってはいけないこと

股関節が痛い時やってはいけないことと、放置するリスクを解説

日常の中で「歩く」「立つ」「座る」といった動作で股関節に違和感や痛みを覚えたとき、その程度によりますが、「このまま放っておいても大丈夫かな?」「悪化しないだろうか?」などと不安になられたり、心配されるのも理解できます。反対に「まあ、しばらくすれば治るかも…」などの楽観に考えられるか方もおられることでしょう。

実は、股関節が痛い時、違和感があるときって、身体がSOSといったサインを送っているのかもしれません。そのサインを見逃すと、症状を悪化させることがあります。例えば、長時間の立ち仕事や、無理なストレッチ、重い荷物を持つ生活習慣などは股関節に知らず知らずのうちに負担をかけて症状を進行させてしまっているかもしれません。

この記事では、「股関節が痛い時やってはいけないこと」について医学的な視点からわかりやすく整理し、避けた方がよい生活動作・習慣とその理由を丁寧に解説します。さらに、症状を放置した場合に起こり得るリスクや、手術を回避するために大切な考え方についてもご紹介しています。

読み終えたころには、ご自身の股関節とより良い向き合い方が見えてくるはずです。
症状が出たとき、悪化させないための生活術、見直し方をお話します。

 

  • この記事で分かること

  • ☑ 股関節が痛い時に避けるべき動作と生活習慣
  • ☑ 悪化につながる姿勢や運動の具体例
  • ☑ 放置や自己判断によるリスクと将来への影響
  • ☑ 痛みを予防・軽減するための正しい向き合い方

 
股関節の痛みでやってはいけないこと
 

股関節が痛い時やってはいけないことは?

まず押さえておきたいのは、股関節に痛みがあるときは「無理に動かさない」ということです。股関節は、普段意識していないだけで、立つ・歩く・しゃがむといった動きの多くに関わっているため、日常生活の中でも注意するべきで無理をすると症状が悪化してしまうリスクがあります。

このように股関節は、歩行・立ち座り・階段の昇降など日常動作に常に関与しています。いろいろな場面で負荷がかかりやすい関節でであるため、何気なく行っている動作が、炎症や変形の進行を招くことがあるということです。

特に避けるべき代表的な動作は以下のとおりです。

避けるべき行動 股関節への影響
重い荷物の持ち運び 股関節に瞬間的な強い圧力がかかり、炎症悪化の原因に
正座・あぐら・和式生活 股関節を深く曲げる姿勢で、軟骨に過剰なストレスがかかる
ジョギング・ジャンプ系運動 着地時に体重の数倍の負荷が股関節にかかりやすい
急な方向転換やひねり動作 関節内の軟骨や股関節唇へのダメージのリスクがある
足を組む・猫背の姿勢 骨盤が歪み、片側に負担が偏ることで痛みが慢性化する

「とりあえず様子を見よう」と痛みを我慢して生活を続けると、変形性股関節症など、より重度の疾患に進行することもあるため、注意が必要です。

POINT -

  • ● 股関節痛時は“安静すぎず、無理しすぎず”が基本
  • ● 負担の大きい動作・姿勢は避ける
  • ● 日常生活の工夫で痛みの進行を抑えられる

 

股関節が痛い時にやってはいけない姿勢とは

股関節に痛みがあるときは、気を付けてほしい姿勢があり、無理すると症状が悪化するリスクが高まります。特に気をつけたいのが「股関節を深く曲げる姿勢」や「骨盤が歪むような体勢」です。

例えば、床に座って行う正座は、股関節を90度以上に曲げることになり、あぐらは、骨盤をゆがめるような態勢になりがちです。そうなると関節の内部圧力が上昇し、結果として、関節唇や軟骨に摩擦が生じやすくなり、痛みや炎症を引き起こす原因になります。

また、猫背や腰を丸めた姿勢を長時間続けると、骨盤の前傾・後傾バランスが崩れ、股関節に余計な負担がかかることがあります。これらの姿勢は痛みを慢性化させるリスクを高めるため、日常生活でも姿勢に注意を払うことが必要です。

無意識にやりがちなNG姿勢の例:

NG姿勢例 股関節への影響
あぐら 股関節を外旋・屈曲させる姿勢で、左右の負荷が偏る
長時間の正座 関節内の圧力上昇により、痛みやこわばりが起こる
足を組んで座る 骨盤が左右非対称になり、片側に負担が集中する
猫背でのデスク作業 骨盤が後傾し、股関節前面に圧力がかかりやすい

上記のような姿勢はなるべく避け、椅子に深く腰掛ける・背筋を伸ばす・足は左右対称に置くといった基本姿勢を意識しましょう。

POINT -

  • ● 股関節を深く曲げる姿勢はNG
  • ● 骨盤が歪むような体勢は避ける
  • ● 足の位置・骨盤の傾きに注意して座る

 

足を組む・しゃがむ動作が与える影響

普段、何気なく行っていて一見、無害に思える「足を組む」「しゃがむ」といった動作も、股関節にとってはリスク要因になります。痛みがあるときは特に注意が必要です。足を組むなどは癖になっている方も多いため、痛みがあるときは、意識して組まないようしましょう。

なぜなら足を組む動作は、股関節を内旋(内側にねじる)させるため、骨盤や脊椎のバランスが崩れやすくなります。この状態が続くと、片方の股関節にだけストレスが集中し、炎症や軟骨の摩耗が進行してしまう恐れがあるからです。

一方で、しゃがむ動作は、股関節の屈曲角度が深くなり、関節の内圧が上がるため、痛みが出やすくなる典型的な姿勢です。少なくなりましたが和式トイレや、それ以外でも、床の物を拾ったり、取るとき、また畳に座るなど、無意識にしゃがむことも多いかと思います。

これらは、股関節への負荷が高いため、生活を様式への変更や補助具の利用が望ましいといえます。股関節のことを考えるなら、和式の生活(しゃがむことが多い)から、洋式の生活(しゃがむことが少ない)へと生活スタイルを変更すべきです。

足を組む・しゃがむ動作の影響まとめ:

動作 股関節への負担 推奨される対策
足を組む 骨盤の歪み → 股関節に片側負荷 椅子に座る際は両足を揃える
深くしゃがむ 関節内圧上昇 → 軟骨や関節唇の損傷 洋式トイレや椅子生活への切り替え

痛みがある状態でこれらの動作を繰り返すと、症状の慢性化や将来的な手術リスクにもつながるため、できるだけ避けましょう。

POINT -

  • ● 足を組むと骨盤が歪み、股関節に片側負担がかかる
  • ● しゃがむ姿勢は関節の圧力を高める要因
  • ● 洋式スタイルへの切り替えで股関節の負担を軽減できる

 

深くしゃがむ・正座・あぐらはNGです!?

股関節に痛みがあるときは、深くしゃがむ・正座・あぐらといった姿勢は避けるべきです。これらの動作は股関節に大きな曲げ伸ばしを強いるため、関節内の圧力が高まりやすく、痛みを引き起こす原因になるからです。

しゃがみこむ姿勢では、股関節が90度以上に深く屈曲されます。このとき、軟骨や関節唇に過度な圧力がかかり、すでになんらかの炎症や摩耗がある場合には、それが原因となって悪化を招く可能性があります。

同様に、正座やあぐらの姿勢も注意が必要です。床に座る生活様式は、股関節への負担が大きいとされており、長時間この姿勢を取ることで、関節のこわばりや可動域の制限が起きやすくなります。とくに「変形性股関節症の」方は、これらの姿勢によって症状が進行するリスクがあります。

以下にそれぞれの姿勢と股関節への影響と、その対策を整理しました。

姿勢 股関節への影響 推奨される対策
深くしゃがむ 関節内圧が急激に上昇し、痛みや損傷を誘発 物を拾う時は椅子や支えを使う
正座 股関節を深く屈曲し、関節唇に負荷がかかる 椅子やソファを使った洋式生活を推奨
あぐら 両脚の外旋によって左右に負荷が偏る 座椅子やクッションを使って足を伸ばす姿勢に変更

POINT -

  • ● 股関節の深い屈曲は関節内圧を高める
  • ● 正座やあぐらは可動域を狭めるリスクあり
  • ● 洋式スタイルで姿勢の負担を軽減する工夫が必要

 

立ち仕事や長時間の立っていることに潜むリスク

股関節が痛いときに長時間の立ち仕事を続けることは、関節への慢性的な負荷を蓄積させる原因になります。気づかないうちに、立ち姿勢が股関節に悪影響を及ぼしているケースは少なくありません。

立ち仕事では体重が常に股関節にかかっている状態が続きます。特に足を動かさずに同じ姿勢を保っていると、股関節周辺の筋肉や靭帯が緊張し続け、血流が悪化します。この結果、痛みや疲労感だけでなく、炎症の慢性化にもつながる可能性があります。

たとえば、工場でのライン作業、美容師や販売職のように立ったまま移動が少ない業務では、知らず知らずのうちに股関節への負担が蓄積されていきます。さらに、体重が重い人ほど、立位による荷重が大きくなり股関節に負担をかけてしまうため、BMIなどの指数が多い方はダイエットを推奨します。

対策としては、こまめに体重を左右に移動させる、5~10分おきに軽く歩く、クッション性の高い靴を履くなど、立ち姿勢の中でも「小さく動く」工夫が有効です。

※BMI:「Body Mass Index」の略で、身長と体重から肥満度や低体重(痩せ)を判定する国際的な体格指数。「体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)」で計算する。(判定:18.5未満「やせ」、18.5以上25未満「普通体重」、25以上「肥満」)となります。

 

リスク要因 股関節への影響 対策例
長時間同じ場所に立つ 筋肉の緊張・血流の悪化・疲労蓄積 軽く足踏み・重心を左右に移す
足元が硬い床や靴の問題 衝撃吸収が不十分で股関節に負担がかかる クッション性のあるインソールを使用
中腰や斜め姿勢 片側の股関節だけに圧が集中する 姿勢を意識し、必要なら作業姿勢を見直す

POINT -

  • ● 立ちっぱなしは股関節の緊張と負荷を高める
  • ● 足元環境や体重の影響も無視できない(ダイエット推奨!)
  • ● 小さく動いたり、体重をこまめに左右に移動させる
  • ● 休憩・靴選び・姿勢の改善でリスクは減らせる

 

股関節が痛い時、やってはいけないこと!その理由

痛みを感じているときは、股関節に“余計な負荷”をかける動作や生活習慣を見直す必要があります。悪化を防ぐには、日常の小さな行動にこそ注意してください。

たとえば、趣味であってもランニングやジョギング、軽めでも登山、その他スポーツ全般にぽいて運動を続けること、仕事であっても重い荷物を持つ、足を組む、その他、生活の中で股関節をひねる姿勢などは避けましょう。

これらの行動は、すり減った軟骨や、炎症を起こしている関節唇にさらなるストレスを与えることになります。

さらに、体重の増加や喫煙・飲酒などの生活習慣も、股関節の回復を妨げる要因になります。体重が増えると、歩行時にはその数倍の力が関節に加わるため、ダイエットも重要な対策の一つです。

次の表は、やってはいけない行動とその理由をまとめたものです。

やってはいけないこと なぜ避けるべきか
激しい運動・ジャンプなど 着地時の衝撃が軟骨や関節唇にダメージを与える
足を組む・あぐら・猫背 骨盤が歪み、片側の股関節に負荷が集中する
重い荷物を持ち上げる 一瞬で股関節に数倍の荷重がかかり、炎症を悪化させる
体重の増加 歩行時に関節に加わる負荷が大きくなり、慢性痛の原因になる
喫煙・過度の飲酒 骨や軟骨の修復力を低下させ、回復が遅れる

POINT -

  • ● 股関節への衝撃やねじりを避ける行動を心がける
  • ● 生活習慣の見直しも予防と改善には不可欠
  • ● 原因を理解した上で、行動を変えることが悪化防止につながる

 

重い物を持つ仕事や買い物が痛みに与える負担

股関節は上半身と下半身の重さを支える関節です。荷物や商品を持ち上げると、体重に加えて荷物の重量も股関節に集中します。特に片手で持つ・腰をひねって持ち上げる・前屈みの姿勢になると、関節まわりの軟骨や靭帯に余分な圧力がかかり、炎症や痛みが悪化しやすくなります。

以下は、日常動作による負担の比較です。

状況 股関節への負荷 注意点
カートを押す 中程度 片足重心に注意
両手で荷物を持つ 高い 体幹のブレで痛み増大
片手に重いバッグ 非常に高い 骨盤が傾き股関節に偏重

特にスーパーでのまとめ買いや、仕事で荷物を運ぶ習慣がある人は、症状の慢性化につながることがあります。お買い物などでも手で持たず、カートやキャリアのついたバックなど、負担を軽減できる工夫を行いましょう。

POINT -

  • ●片手や前屈みでの持ち上げは股関節への圧力が増える
  • ●体幹や骨盤が傾くと痛みが強くなる
  • ●キャリーや配送代行などの活用も選択肢になる

 

急な動きやジャンプなどの激しい運動は要注意

股関節に痛みが出ているときは、瞬発的な動きが炎症の火種になります。スポーツでのジャンプ、ダッシュ、方向転換などは、関節内部のクッションである軟骨や関節唇に衝撃を与え、症状を悪化させやすい行動です。

例えば以下のような動作は避けた方が無難です。

  • ・小走りでの移動
  • ・ダッシュスタート
  • ・子どもとジャンプ遊び
  • ・バスケットボール・テニスなどの切り返し動作が激しいスポーツ

一見短時間でも、急激な衝撃は繰り返し痛みを誘発します。慢性化や可動域制限につながるケースも少なくありません。

POINT -

  • ●瞬発的な負荷は軟骨や靭帯に直接響く
  • ●短時間でも繰り返すと炎症が長引く
  • ●運動するなら水中ウォーキングやエアロバイクなど衝撃の少ないものが安全

 

ジョギングやスクワットも股関節のために避けた方がよい?

ジョギングやスクワットは健康づくりによく勧められますが、股関節痛がある場合は注意が必要です。走る・屈伸する動作は体重の数倍の力が関節にかかるため、痛みや炎症を抱えた状態では逆効果になることがあります。

運動別の負担目安は次の通りです。

運動内容 股関節への衝撃 痛みがある時の推奨度
ジョギング 高い 原則中止
自重スクワット 中〜高 症状により制限
水中ウォーク 低い 継続しやすい
エアロバイク 低〜中 負荷調整が可能

痛みを伴う時期のジョギングや深めのスクワットは、関節包や筋膜を刺激し炎症を長引かせやすいため、改善後の再開が望ましいです。どうしても運動をしたい場合は、医療機関か理学療法士の指導を受けてから始めるのが安心です。

POINT -

  • ●体重支持型の運動は痛みを増幅させやすい
  • ●衝撃が少ない運動への置き換えが有効
  • ●自己判断で再開せず、回復後の調整が大切

 

無理なストレッチやマッサージが逆効果になる理由

痛みがある股関節に対して「ストレッチやマッサージでほぐせばよい」と考える人は少なくありません。しかし、これは大きな誤解です。

炎症が起きている箇所を無理に伸ばしたり揉みほぐしたりすると、血流が過剰に集中して腫れや痛みが強まるケースがあります。とくに、股関節周囲には関節包・滑液包・腸腰筋など繊細な組織が多く、無計画な刺激が逆にダメージを広げてしまうことがあります。

また、ストレッチやマッサージで「痛気持ちいい」と感じる程度の刺激であっても、微細な筋線維の損傷が起こっていることもあります。とくに股関節唇に軽度の損傷がある人は、症状が進行するリスクもあるため注意が必要です。

 

アプローチ方法 効果 リスク
温熱療法(蒸しタオルなど) 筋緊張を緩めやすい 炎症時は逆効果の場合も
強めの指圧マッサージ 一時的な血流改善 組織損傷・炎症悪化の危険
軽いストレッチ 動きの維持には有効 伸ばしすぎると悪化

POINT -

  • ●痛みのある部位への強い刺激は組織を傷つける
  • ●腫れ・熱感があるときは特に慎重に扱う
  • ●対処は医療機関の判断を仰ぐのが安全

 

体重増加が股関節の痛みに与える影響

体重が増えると、股関節にはその分だけ大きな負荷がかかります。股関節は体重を支える役割を担っており、歩行時には体重の約3〜5倍の圧力が関節内にかかるとされています。

このため、たとえ5kgの体重増加であっても、関節への実質的な負荷は数十kgに相当します。軟骨や関節唇、靭帯に対するストレスが増すことで、関節の摩耗が進みやすくなり、炎症が起きやすくなります。

以下は、体重と関節負荷の関係を示した参考表です。

体重 股関節にかかる負荷(歩行時)
50kg 約150〜250kg
60kg 約180〜300kg
70kg 約210〜350kg
80kg 約240〜400kg

このように、たった数kgの増加が痛みの原因や悪化要因となる可能性があります。肥満傾向にある人は、まず減量によって股関節への負荷を軽減することが治療の第一歩になることも少なくありません。

POINT -

  • ●体重増加は股関節に数倍の負担として現れる
  • ●慢性的な痛みや変形の原因となることもある
  • ●減量は薬や手術よりも先にできる有効な対策

 

不規則な生活習慣が症状悪化につながる理由

睡眠不足、食生活の乱れ、ストレス、過度なアルコールや喫煙習慣 ―

これらは一見、股関節の痛みとは関係がないように思えるかもしれません。しかし、実際には身体の炎症反応や血流、ホルモンバランスなどに大きな影響を与えており、痛みの感じ方や回復力を左右してしまいます。

たとえば、睡眠中には「成長ホルモン」が分泌され、組織の修復が行われます。睡眠が短かったり質が悪かったりすると、回復が遅れ、炎症が慢性化する原因になります。また、糖質や脂質が多すぎる食生活は、体重増加を招くだけでなく、全身性の「低慢性炎症(ローレベルインフラメーション)」を引き起こすことが知られています。

 

生活習慣 股関節への影響
睡眠不足 回復遅延・疲労蓄積による姿勢の乱れ
栄養の偏り 筋力低下・炎症促進
ストレス過多 自律神経の乱れ・痛みの増幅
喫煙・飲酒 血流低下・組織修復の遅れ

こうした不規則な生活は、股関節への直接的なダメージというよりも、「治りにくさ」「再発しやすさ」「慢性化しやすさ」に直結する要因として注意が必要です。

POINT -

  • ●生活リズムの乱れは身体の回復力を妨げ再発に結びつく可能性
  • ●ストレスや栄養不足は痛みを長引かせる要因に
  • ●まずは整った睡眠と栄養バランスの見直しが重要

 

股関節が痛い時やってはいけないことを続けると・・・

「少しくらい痛くても大丈夫」と、股関節に負担をかける動作を日常的に続けてしまうと、症状の悪化を招く可能性があります。

たとえば、あぐら・横座り・足を組むといった股関節をねじる姿勢を繰り返すと、軟骨や関節唇への摩耗が進行しやすくなります。さらに、痛みを無視して重い荷物を持ち続けたり、段差を無理に上り下りするような生活を送ることで、炎症が慢性化しやすくなります。

悪循環に入ると、股関節の可動域が狭まり、姿勢も崩れてきます。周囲の筋肉や靭帯が硬くなり、痛みが慢性化するだけでなく、左右の脚のバランスも崩れて膝や腰にも痛みが広がることがあります。

続けがちな習慣 体への影響
痛みを我慢して歩く 関節の摩耗・姿勢の歪み
足を組む癖 骨盤のズレ・片側の圧迫
あぐらや横座り 関節唇の刺激・可動域の低下
重い物を持ち続ける 軟骨の圧迫・炎症の助長

POINT -

  • ●「少しだけ」「これぐらい」といった無理が長期的に股関節を壊す
  • ●やってはいけない動作の継続は周辺部にも悪影響
  • ●違和感を感じたら動作の見直しが重要

 

痛みを我慢して動くとどうなる?

股関節の痛みを無視して動き続けると、炎症や軟骨損傷が進行し、将来的な関節の変形につながる恐れがあります。

特に問題となるのは「痛みの回避動作」による身体全体のアンバランスです。無意識にかばう動作が増えると、健側(痛くない側)の股関節や膝、腰への負担が増大します。結果として、全体の姿勢が崩れ、痛みが複数箇所に波及してしまいます。

さらに、関節の摩耗が進行すると、軟骨がすり減り骨同士が直接こすれ合う状態(いわゆる「骨棘形成」や「関節裂隙狭小化」)に至ることもあります。これはX線検査で判明しやすく、変形性股関節症への移行サインのひとつです。

 

動作の継続例 主なリスク
痛みを無視して階段を使う 軟骨摩耗の進行
仕事や家事で長時間歩く 関節への過負荷
片足で立つ動作を繰り返す 骨盤・腰椎への影響
痛い側をかばいすぎる 健側・膝・腰に波及する痛み

POINT -

  • ●我慢の積み重ねが炎症の慢性化を招く
  • ●かばう動作が他の部位の痛みにもつながる
  • ●痛みがある時は「質の良い安静」が重要

 

放置すると、人工関節手術が必要になる可能性!

放置によって関節の変形や軟骨の消失が進んだ場合、最終的に「人工股関節置換術」が必要になることがあります。これは、関節の損傷が回復不可能なレベルに達し、日常生活に大きな支障をきたしている場合に選択される外科手術です。

とくに「変形性股関節症」が中等度~重度まで進行すると、歩行困難、夜間痛、脚長差、骨頭壊死といった深刻な状態に至ることがあります。これらが確認された時点で、保存的治療(運動療法や再生医療)では効果が見込めなくなるため、外科的治療が現実的な選択肢となります。

ただし、近年は再生医療(例:自己脂肪由来幹細胞)などにより、初期段階での進行抑制が可能なケースもあります。早期発見・早期対策が外科手術を回避するための新たな選択肢です。

 

股関節の状態 治療法の選択肢
軟骨が一部すり減っている リハビリ・再生医療・装具療法
軟骨がほぼ消失し骨同士が接触 人工関節手術の検討が必要
骨頭壊死・骨変形が進行 高度な人工関節置換術が必要

POINT -

  • ●進行性の疾患であり、放置は高リスク
  • ●初期段階での発見と対応で手術を回避できる可能性あり
  • ●手術が必要になる前に専門医の診断を受けることが大切

 

痛みを放置するリスクと自己判断の落とし穴

股関節の痛みを「年齢のせい」「疲れの一時的なもの」と自己判断して放置してしまうと、見えないところで病状が静かに進行していることがあります。

とくに変形性股関節症の初期は、「違和感」や「立ち上がり時の軽い痛み」程度で始まるため、見過ごされやすいのが特徴です。しかし、この段階で適切な対処をせず日常生活を続けてしまうと、軟骨の摩耗や関節唇の損傷が進み、取り返しのつかない状態へと進行する危険があります。

また、インターネットやSNSの情報をもとにした自己流のストレッチや体操が、かえって悪化の引き金になることもあります。痛みの原因が、骨・関節・筋肉・神経のどこにあるかによって、対処法はまったく異なるため、「正しい診断」こそが改善への第一歩なのです。

 

よくある誤解 実際のリスク
少し痛いだけだから大丈夫 初期の変形性股関節症の可能性
湿布や市販薬で様子を見る 症状が一時的に隠れて進行する
ネットの体操で自己治療 状況に合わず逆効果になることも
医者に行くのが面倒 早期なら保存療法で済む可能性あり

POINT -

  • ●自己判断は危険、専門医の早期診断が鍵
  • ●痛みの背後に隠れた疾患を見逃さないために受診を
  • ●進行性の疾患は「時間」が何より重要

 

まとめ|股関節が痛い時は、やってはいけない正しい知識と行動を

股関節の痛みは、日常生活に直結する深刻な悩みです。放置や自己判断による対処は、将来の歩行困難や人工関節手術という選択を迫られるリスクにつながります。

大切なのは「どの動作が負担になるのか」「どんな生活習慣がリスクを高めるのか」を正しく知り、自分の状態に合った対策をとること。そして、自己流ではなく、医師の診断を受けたうえでの適切な治療やリハビリ、再生医療などの選択肢を検討することが、将来の後悔を防ぐ一番の近道です。

股関節の痛みは、悪化する前に止めることができます。「まだ大丈夫」と思うそのタイミングこそ、行動を変えるチャンスです。

 

監修:医療法人香華会 リボーンクリニック大阪院

 

股関節 痛み

 

よくある質問 Q&A|股関節が痛い時やってはいけないこと

Q1. 正座やあぐらをかくのはなぜ股関節に悪いの?

A. 正座やあぐらの姿勢は、股関節を深く曲げるため軟骨や関節包に大きな負担がかかります。痛みがある状態では炎症や関節内の圧が高まりやすく、さらに悪化する可能性があります。特に変形性股関節症の方は注意が必要です。

Q2. ウォーキングや軽い運動も避けた方がいいの?

A. 痛みが強く出ている時期には、無理に歩くと症状が悪化することがあります。安静が必要な期間と、徐々に動かすべき時期の判断は医師による診断が大切です。軽度の場合は、水中歩行など負荷の少ない運動に切り替えると良いでしょう。

Q3. 股関節が痛いときにストレッチやマッサージをしてもいい?

A. 痛みが強いときに無理なストレッチやマッサージを行うと、炎症を悪化させることがあります。やってよいかどうかは、原因(関節唇損傷、筋膜炎、変形など)によって異なりますので、自己判断せずに専門家の指導を受けましょう。

Q4. 買い物や子育てで重いものを持つのは危険?

A. はい、股関節にかかる負担は体重+持った荷物の重さになります。買い物袋や子どもを抱える動作が股関節の摩耗や圧迫を引き起こすリスクもあるため、負荷を減らす工夫(カート使用や配送活用)が大切です。

Q5. このまま放置しても自然に治ることはある?

A. 痛みの原因によっては自然軽快することもありますが、関節の変形や軟骨の摩耗が進行するケースでは、治療を受けなければ慢性化・悪化のリスクが高まります。放置すると人工関節の手術が必要になる場合もあります。

Q6. ダイエットは股関節痛に効果があるの?

A. 体重の増加は股関節にかかる負荷を直接的に増やします。1kg増えると、歩行時にはその約3倍(3kg)の負荷がかかるとも言われています。適正体重の維持は、痛みの予防・改善に非常に重要です。

Q7. どんなタイミングで病院を受診すべき?

A. 以下のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします:

・歩くたびに痛みが強まる

・安静時や夜間にも痛む

・片側だけでなく両側に痛みがある

・動かせる範囲が急に狭くなった

受診により、レントゲンやMRIなどで原因を明確にし、適切な対処が可能になります。

 

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