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リボーンクリニック 大阪院のすべてのコラム
報道された再生医療・事故事案について、当院の見解と安全性の取り組み
はじめに – 報道に触れ、不安を感じられた皆さまへ
2025年8月末、一部報道により、自由診療による再生医療の治療中に患者様が死亡し、厚生労働省が緊急命令を発出したというニュースが大きく取り上げられました。事故に合われました患者様のご冥福を心からお祈りせずにはいられません。
この報道を受け、当院で治療を受けられている患者様や、再生医療を検討中の方々の中には、不安なお気持ちを抱かれた方もいらっしゃるかと思います。
まず、当院は今回の事案に関係する医療機関および細胞加工施設とは一切の関係がなく、細胞品質も全く異なることを、はっきりとお伝えいたします。
- 本記事の内容
- ・報道された事案は当院とは一切関係ありません
- ・治療は厚労省に届出た計画に基づき、最高レベルの特定細胞物加工施設と連携してご提供します
- ・医師により治療前の診察・説明・安全確認を徹底しています
- ・万が一に備えた医療体制も整備しています
- ・再生医療の「安全な未来」のために、常に改善と努力を続けています
再生医療とは信頼性をもって提供すべき医療です
再生医療(幹細胞治療)は、幹細胞の力を活用し、従来の治療では改善が難しかった症状の回復を目指す、医療の新たな可能性を拓く分野であり、お困りの患者さまにとっては、まさに希望の光です。
しかし一方で、その「先進性」が誤った形で用いられた場合、患者様の安全が脅かされるリスクもあります。
今回の報道においては、自己脂肪由来の幹細胞を投与する治療中に患者が急変し死亡、原因はアナフィラキシーショックや肺塞栓が疑われているものの、詳細は調査中とされています。
こうした状況下において、患者様がご不安を感じられるのは当然です。
だからこそ、正しい手続き・設備・体制のもと、安全性を担保した医療提供が何よりも重要だと、私たちは考えています。
当院の安全管理体制と品質基準
● 厚生労働省への正式な届け出と承認を受けた治療計画
当院で提供する幹細胞治療は、第三者機関の審査を経たうえ「再生医療等提供計画書」を厚生労働省に提出し、受理された内容に基づいて行っております。全てのプロセスにおいて、法令を順守し、安全性と透明性を確保しています。
● 高度な管理下での細胞培養と厳格な製造プロセス
当院の細胞の培養は、院内CPC(細胞物加工施設)のような届出で可能になるものではなく、PDMA(医薬品医療機器総合機構)の審査を経て※1GMPに準拠し、より厳格な特定細胞物加工施設製造の許認可を得たCPCにて行っております。使用する細胞は、FBS(胎児ウシ血清)不使用・抗生物質を用いず・また凍結保存液(DMSO)も不使用という万全の環境下、厳格な品質管理のもと製造され、段階ごとに幾重にも品質チェックを行っています。
● 医師による個別診断と徹底したインフォームド・コンセント
当院では、治療前に必ず医師が患者様の既往歴・アレルギー歴・体調を確認し、リスクと効果について十分な説明とご理解・ご同意を得たうえで治療を行っています。
また、万が一の体調変化にも迅速に対応できる体制を整えております。
患者様の不安を、安心に変えていただくために
再生医療は、多くの方々に新たな選択肢を提供できる可能性のある治療法です。
しかし、その反面、制度や品質管理を軽視した事業者による事案が起きると、全体の信頼が損なわれることにもつながりかねません。
当院では、正しく、安全に、信頼できる再生医療を提供することに全力を尽くしております。
今回の報道を受けて、あらためて私たちは安全管理体制を点検し、これまで以上に厳格な運用を続けてまいります。
よくあるご質問|Q&AQ1. 今回報道された治療と、当院の治療は同じですか?A1. 幹細胞治療で使用するのは「自己脂肪由来幹細胞」ですが、当院では、非常に厳格な医薬品医療機器等法による許認可を得た特定細胞物加工施設(CPC)、GMP準拠の施設で製造された細胞を使用しています。これは、高い全性管理のもとFBS(胎児ウシ血清)不使用・抗生物質を用いず・また凍結保存液(DMSO)を使用しない理想的な培養方法を経て生み出されています。 また、何よりも重視している点として、凍結細胞ではなく、新鮮な生きた浮遊細胞(フレッシュセル)を用いていることが挙げられます。これにより、以下のような副反応リスクを根本から回避しています。安心してお任せください。
Q2. 事故を起こしたクリニックの死亡原因は何だったのですか?A2. 報道ではアナフィラキシーや肺塞栓の可能性が指摘されていますが、公式な死因はまだ確定していません。詳細は厚労省が調査中です。 Q3. 当院が使っている細胞加工施設は大丈夫ですか?A3. はい。当院と提携している細胞加工施設は今回の事案とは無関係であり、これまでにも安全性と品質に関する問題は一切報告されておりません。 |
おわりに – 安心してご相談ください
私たちは、「再生医療=未来への希望」であり続けるために、安全性・信頼性・誠実さを礎に、日々研鑽と改善を続けています。
もし不安な点やご質問がございましたら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
患者様の命と健康を預かる医療機関として、私たちは真摯に向き合い、誠実に対応してまいります。
※1GMP基準
医薬品、医薬部外品、化粧品などの製造において、製品の品質と安全性を確保するために、厚生労働省により定められた「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」をいい、Good Manufacturing Practice(適正製造規範)の基準を満たし、適切に管理・運用されている状態を指します。
これは、原料の受け入れから製造、出荷、品質管理に至る全工程で、ヒューマンエラーの防止、環境の清浄化、品質保証システムの構築などを徹底し、患者さまが安心して使用できる安全で高品質な製品を継続的に製造することを目的としている非常高レベルな管理システムが求められるものです。