
コラム
リボーンクリニック 大阪院のコラム
幹細胞治療の費用と注意点|安心して治療を受けるために知っておきたいこと
幹細胞治療の費用と注意点|安心して治療を受けるために!
幹細胞治療は、再生医療の最前線として注目を集めていますが、公的な保険が適用されない自由診療であるため、費用面で不安を感じている方も少なくありません。
「高額な治療なのに効果がなかったら?」
「怪しいクリニックにだまされないか心配…」
という声もよく聞かれます。この記事では、幹細胞治療の費用の仕組みと、治療を受ける際に注意すべきポイントについて、一般の方にもわかりやすく解説してまいります。
幹細胞治療はなぜ高額?
1. 保険適用外の自由診療
現在、日本における幹細胞治療の多くは保険適用外の「自由診療」に分類されます。つまり、公的保険が1割から3割の負担で済むところ、10割分、全額が自己負担となるため、どうしても費用は高額になってしまいます。
2. 細胞加工・培養に高い専門技術が必要
幹細胞治療は、患者さまから採取した細胞を専用の施設で培養させる工程が不可欠です。この作業には、最新鋭の設備と、安全性を保つための高度な管理体制と人件費、設備費がかかります。
3. 治療はオーダーメイド
患者さま、お一人ひとり、誰一人として同じものはない細胞を、その特性や細胞の性格に合わせて専用に培養しなければなりません。大量生産が効かない、いわゆる完全オーダーメイドで個別に投与品質にまで培養しなければなりません。
また、培養に関する経費に加え、細胞を採取する手技費用や、投与計画の策定、投与手技費用なども含まれているため、一概に高額ではないことも言えるのです。すべてが「オーダーメイド医療」である点がコストを押し上げる要因となっています。
※実際内訳は、クリニックによって異なり、以下は当院のモデルとした一例です。
項目 | 内容 |
---|---|
保険適用外の自由診療 | 幹細胞治療の多くは保険適用外で、全額自己負担(10割負担)となります。 公的保険が適用される一般治療(1~3割負担)と比べ、費用が高くなりがちです。 |
細胞加工・培養に専門技術が必要 | 幹細胞は専用の施設で安全に培養する必要があり、 高度な設備・管理体制・人件費が費用に反映されます。 |
治療は完全オーダーメイド | 患者ごとの細胞の性質に合わせて個別に対応し、大量生産ができません。 採取・培養・投与計画の立案・投与など、すべてを含むため高額に見えます。 |
一般的に必要となる費用の科目
※実際の科目はクリニックによって異なります。
- ・カウンセリング
- ・検査費用
- ・幹細胞の採取費
- ・幹細胞の加工・培養費用
- ・幹細胞の投与(回数分)
- ・追加治療や経過観察
再生医療には、概ねこのような費用が必要になります。多くはパッケージ化されていたり、症状や投与回数などにより、クリニック毎に異なります。実際は各クリニックのカウンセリングにてご確認ください。
費用だけじゃない!治療前に知っておきたい注意点
1. 医療機関の信頼性を確認
再生医療は高度な技術が必要な分野です。以下のような点をチェックしましょう:
- 厚生労働省への届出がされているか(再生医療等提供計画番号の有無)
- 細胞加工施設(CPC)の有無と品質管理体制
- 医師の経歴・実績・所属学会
2. 「治る」と断言する医療機関には注意
幹細胞治療は、現在も進化を続けている分野です。現段階で「100%治ります」「絶対に効果があります」といった表現をする医療機関は注意が必要です。適切な説明を行っているかを冷静に見極めましょう。
3. 治療回数や期間は個人差が大きい
効果が出るまでの期間や必要な回数には個人差があります。
1回で劇的な変化を感じる方もいれば、複数回の治療が必要なケースもあります。費用の総額が見えづらい場合は、あらかじめ想定される通院回数・内容を確認しておくことが重要です。
まとめ|費用と安全性、両方を納得して選ぶことが大切
幹細胞治療は、可能性に満ちた再生医療の選択肢です。しかし同時に、高額な自己負担や情報の偏りといった課題もあります。
費用だけでなく、医療機関の信頼性や自分の症状に本当に合った治療かどうかを総合的に判断することが、後悔しない医療選択につながります。
迷ったときは、信頼できるクリニック、医師に相談する姿勢を持つことが大切です。
監修:医療法人香華会 リボーンクリニック大阪院
次回予告
【第5回】幹細胞治療を安心して受けるために|リスクと安全性を正しく理解
次回は、「不安」ではなく「納得」のために。
再生医療と上手につきあうヒントを、やさしくお伝えします。